岩手大学との提携講座報告 第6回・第7回

2019年7月2日

〈第6回〉

  5月23日の提携講座は、連合岩手・佐藤淳一副会長(岩手県教職員組合委員長)が「政策・制度改善の取り組み」というテーマで講義を担当しました。

 佐藤副会長は冒頭、「政策や制度が、どんな風に私たちに関わっているのかを紹介したい」と話し始めました。その一つは、かつて児童自立支援施設内の学校に勤務していた時の経験です。保護者が養育できないという環境で育った生徒を、佐藤さんが何とか高校進学させたいと考えた時に、ちょうど高校授業料の無償化が始まり、その補助によって、その生徒がそれまで困難だった私立高校への進学ができたというものです。「制度変更は、人生を変えることがあるという例です」と佐藤さんは紹介しました。

 他にも佐藤さんは、病気休業制度のない会社の例や、奨学金制度を取り上げました。特にも、利用者が多いと思われる奨学金については、その背景として学費の上昇が国立大学(現在は独立行政法人)で非常に顕著であり、物価上昇率をはるかに超えていることを、データや生活実感を交えながら説明しました。

 学生からは、奨学金を借りないと苦しい現状が話されましたが、同時に「なぜ、返済の順番は、延滞金→利息→元金なのか、おかしいと思う」という疑問も投げかけられました。佐藤さんは「今の制度には多くの問題がある。それを変えたいと思うなら、知ることが最初、そして皆さんで正しい方向を考え合いながら、選挙に行って反映させることが学生にもできること」と応え、「ともに考え、改善に向けて取り組んでいきましょう」と学生を励ましました。

大学の学費について学生と論じる佐藤副会長

大学の学費について学生と論じる佐藤副会長

 

 

 

 

 

 

 

〈第7回〉

 5月30日の講座は2部構成とし、第1部は「連合の連帯活動」をテーマに連合岩手の栗谷川副事務局長が、第2部は「私たちの仕事、私たちの課題」をテーマに、連合岩手青年委員会の中川委員長(自治労)と倉本副委員長(岩教組)が講義しました。

 「連合の連帯活動」について栗谷川さんは、平和・人権・核兵器廃絶など多岐にわたる労働組合の活動を紹介し、その根本には労働組合の助け合いの精神があると語りました。東日本大震災時には全国の連合組合員がボランティアとして被災地で活動し、連合岩手はその受入れのボランティアセンターの運営にあたったこと、最近の台風被害で他県にボランティアを派遣したり、県内の子ども食堂やフードドライブの活動を支援していることなどを説明しました。

 「私たちの仕事、私たちの課題」については、倉本さんから教職員の現場について「倒れた仲間のために、公務災害申請の準備をした」など具体的な話を交えつつ、忙殺されていると「なぜ働くのか?」という疑問が湧くことがあると、正直な気持ちが述べられました。そんな時に、組合活動で違う職場の人と交流し意見を聞いたりすると、自分を再確認でき「教職は、やっぱりやりがいがある」と思って働いていたと語りました。

 中川さんは地方公務員や労働組合役員としての経験から、若者が残業に追われたり年次有給休暇を取れなくて疲弊していくのは「あなた(労働者)のせいじゃない」と語り、「(法律を守るべき)経営者(使用者)がすべきことはいっぱいある」と指摘。(ワークルールを知り)働く側の権利をきちんと行使できる労働者として仕事が続けられるよう意識を持つことが重要と訴えました。                      

学生の呼びかける 中川 連合岩手青年委員長

労働者の権利を解説する中川青年委員長

連合の若者向け冊子「エール」を手にする栗谷川副事務局長

連合の若者向け冊子「エール」を手にする栗谷川副事務局長

教員としての経験を語る倉本副委員長