働き方改革法スタートにあたって

働き方改革法スタートにあたって

2019年3月5日

昨年の国会で「働き方改革関連法」が成立し、「時間外労働の上限規制」や「同一労働同一賃金」等が本年4月1日から順次施行されることになる。

時間外労働の上限規制については、この間の「見なし時間外労働手当」等も含め、野放し状態となっていた「青天井残業」に罰則付きの規制がかかることで、使用者に対する管理監督の責任が強まり、過労死を無くす一定の効果が表れてくることを期待する。しかし、ポイントは労使の協定の実効性であり、「社員代表制」から一歩踏み込んだ過半数の「労働組合」を相手にした「36協定」締結が重要であることは言うまでもない。

昨今の新規就職者が会社に求めるものは、「休暇が取りやすい」や「定時に帰れる」などが上位にあり、賃金やその他の労働条件を上回っている。人手不足が続く中、容易に環境整備をすることが難しい時代になってきており、特にも使用者にとっては、頭の痛い難題であると推測する。しかし、その難題を解いていかなければ、会社の経営そのものが成り立たなくなる状況まで追い込まれる可能性すらある。その解決に向けては、「生産性の向上」しかないわけであり、AIやIoTの導入や活用をハード面では取り入れていくことが必要であるが、一方、ソフト面では現場第一線の労働者の考えをしっかりと捉えた上での、ボトムアップ型の経営がこれまで以上に重要になってくるものと考える。

職場の第一線には多くの「非正規労働者」の方々が働いており、「処遇の改善と合わせた仕事の改善」をセットで行う事で、自ずとその企業は持続可能な会社となっていくものと考える。そのツールとして「労働組合」の必要性は一層高まっており、組織率を高めていくことこそが「働き方改革への近道」であると確信する。